ちょっと前になりますが、9月初めに帯広エリアに行ってきました。
目的は廃線跡等を巡り、ついでに観光しちゃおう!みたいな感覚での旅。
詳しくは書きませんが、廃線が決まった根室本線や旧狩勝峠の新内駅。
旧広尾線の幸福駅や愛国駅。そして旧士幌線の遺構など巡ってきました。
その中でも強烈に記憶に刻まれたのが「タウシュベツ川橋梁」です。
この遺構は旧国鉄士幌線跡に残る物で、ちょっと異国を思わせるような見事なアーチ橋です。ここ数年の劣化が酷く、いつ崩落してもおかしくないと言われていて、
僕も行けたら是非とも行きたいと思っていた場所です。
ここは勝手に行ける所ではなく、許可がないと行くことが出来ません。
なので僕は地元のNPOがやっている見学ツアーを申し込んで行ってきました。
朝6時出発の早朝ツアーなので宿泊地の帯広を朝の4時半に出発。
濃霧と朝陽とどこまでも広大な農地の国道241号~273号をひた走り、6時前に糠平温泉郷のガイドセンターに到着。
受付を済ませ、長靴に履き替え(貸してくれます)、2台の車に分乗して出発。
(この温泉郷は街中にえぞ鹿が我が物顔で歩き回っています)
糠平湖畔を約10キロ、更に許可を得てゲートを越えた未舗装路を4キロ
走った先にこの「タウシュベツ川橋梁」があります。
途中は熊が頻繁に出没するエリアなのでガイドさんも結構神経尖らせてます。
未舗装路に入ると昔の線路跡を見ることが出来ます。勿論もう線路はありませんが
わずかに残る盛り土や、その真っ直ぐに伸びる空間からここが線路の跡だった事は
容易に想像できます。しかしこんな深い森の中に、それもはるか昔によく線路を敷いたものだと感心してしまいます。
途中の駐車場から廃線跡の真っ直ぐな道らしくない道を約200m進むと
いきなり森が開けて、糠平湖畔に出ます。そしてその目の前に
「タウシュベツ川橋梁」が現れます。
(この真っ直ぐな道らしくない道の向こうに「タウシュベツ川橋梁」があります)
(よく観光写真でも見るアングルから)
幸いにいいお天気。また本来ならかなり湖の水位が上がっている時期
だったのですが、この時はかなりの水不足状態。
喜んではいけない状況でありますが、見学するには文句なしの状況でした。
写真では何度も見ていましたが、実際にこの目で見てみると全然存在感が違います。
朽ちてはいるものの、規則正しい見事なアーチ、自然の草木、川、森、山の中に
ひときわ目立つ見事な人工物。本当に異国を思わせるほどの古く粗悪なコンクリートの質感。
水が少なかったため、ぐる~りと橋を一周巡ってみる事が出来たのは本当にラッキーでした。(但し川を何度か渡るため、長靴は必須)
はるか向こうには大雪山系も見ることが出来、朝日に光る「タウシュベツ川橋梁」は
本当に見事な鉄道遺産のアーチ橋梁でした。
なかなか行く事が難しい場所ではありますが、また出来るならたずねてみたい
場所です。ただもう今年を含め、いつ崩壊してもおかしくない程劣化が進んでしまってるので、繋がったアーチの状態を見ることが出来るのは今のうちだと思います。
今回素晴らしい姿を見せてくれた「タウシュベツ川橋梁」に感謝!
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やはり、鉄道は思い立ったら乗っとくべき!行っとくべきですね。
いつ廃線になってしまうか、乗れなくなってしまうかわかりません。
現代の鉄道は赤字路線がたくさんあり、社会問題でもあります・。
人口減少もあり、厳しい時代です。なので僕的には躊躇せず
「行けるときには行く!」の精神で今後も行きたいと思います。
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